あらすじ(ネタバレあり)
1930年代アラバマ州の小さな町メイコンブ。弁護士アティカス・フィンチは6歳の娘スカウトと息子ジェムと暮らしている。アティカスは白人女性を暴行したとして告発された黒人男性トム・ロビンソンの弁護を引き受ける。
法廷でアティカスは、トムには犯行が物理的に不可能であること(左手が不自由で使えない)を証明する。告発した女性メイエラと父ボブ・ユーウェルの証言の矛盾も明らかにする。しかし陪審員は全員白人。無実が明白にもかかわらず、トムは有罪判決を受ける。
絶望したトムは脱獄を試みて射殺される。その後、ユーウェルはアティカスへの復讐としてスカウトとジェムを夜道で襲撃する。二人は謎の人物に救われ、ユーウェルは死亡して発見される。救った人物は隣家に隠れ住む謎の男ブー・ラドリーだった。保安官はブーを守るため「ユーウェルは転んで自分のナイフに刺さった」と処理する。
スカウトはこの夏の出来事を通じて、世界の不正義と、それでも正しくあろうとする人間の姿を学ぶ。「鳴き真似しかしないモッキングバードを殺してはいけない」というタイトルの意味は、無実の者を傷つけることの罪を指す。
読みどころ
- 子どもの目線から描かれる人種差別の理不尽さ
- アティカスの揺るがない倫理観が読者の心の柱になる
- ブー・ラドリーを巡る「恐怖から共感へ」の成長物語