あらすじ(ネタバレあり)
ペテルブルクの貧しい元大学生ラスコーリニコフは「非凡な人間には道徳を超える権利がある」という理論を持ち、守銭奴の老女金貸しを斧で殺害する。偶然居合わせた善良な妹も殺してしまう。
ラスコーリニコフは自分が「ナポレオン型の非凡人」であることを証明するつもりだったが、殺害後に激しい精神的苦悩に陥る。刑事ポルフィーリーは証拠はないままラスコーリニコフを心理的に追い詰めていく。
転機は娼婦ソーニャとの出会い。深い信仰を持つソーニャは、彼に「十字路に立って大地に接吻し、告白して自首せよ」と諭す。ラスコーリニコフは最終的に警察に自首し、シベリア流刑8年の判決を受ける。
エピローグ:シベリアでもラスコーリニコフは罪悪感を感じず、主に「捕まったことへの後悔」を抱えていた。しかしソーニャがシベリアまで付いてきたことを知ったある夜明け、彼の中で何かが壊れ涙があふれる。初めて本当の悔悟が生まれた瞬間だった。
読みどころ
- 「超人思想」の誘惑と崩壊をリアルに描く心理劇
- ポルフィーリーとの対話シーンの知的緊張感
- ソーニャの存在が「罰」ではなく「救済」を体現する