あらすじ(ネタバレあり)
船乗りマーロウはテムズ川で仲間たちに話を語る。かつてコンゴ川を遡って象牙交易の伝説的エージェント、クルツを探す旅に出たときのことを。
コンゴではベルギーの植民地支配の残酷さが露わになる。アフリカ人が鎖でつながれて強制労働させられ、役に立たなくなると捨てられる。「文明をもたらす」という白人の使命は偽善に満ちていた。
奥地に進むほど、クルツの伝説が大きくなる。彼は現地の人々に神として崇められ、象牙を独占的に集めていた。マーロウが辿り着いたクルツは重病で、死の床にあった。彼の邸宅の周囲には人間の頭蓋骨が柵に並べられていた。
クルツは「恐怖だ!恐怖だ!(The horror! The horror!)」という言葉を残して死ぬ。この言葉が何を意味するかは解釈に委ねられる。帰国したマーロウはクルツの婚約者に「彼の最後の言葉はあなたの名前だった」と嘘をつく。
読みどころ
- 「闇の奥」は地理的奥地であり人間の内面の暗部でもある二重構造
- 植民地主義批判でありながら、アフリカ人の主体性が欠如しているという後世の批評
- 「恐怖だ!」という最後の言葉の解釈の豊かさ