あらすじ(ネタバレあり)
語り手(名前は語られない)は南部の黒人青年で、白人社会に認められようと「正しく振る舞う」ことに腐心する。奨学金を得てニューヨークへ出るが、様々な組織や人物に利用されながら自分の「見えなさ」に気づいていく。
南部での出来事:黒人男性たちが白人紳士のためにブラインドボクシング(目隠しをして互いに殴り合う)をさせられ、娯楽として扱われる。奨学金を得た彼が大学へ。しかし白人の後援者を「見てはいけない場所」に連れて行ってしまったために退学させられ、追い出される。
ニューヨークでハーレムの「ブラザーフッド」という政治組織に加わり、黒人地域の指導者として活躍する。しかし組織はいつでも黒人を「駒」として使い捨てにすることが分かる。
人種暴動の夜、地下のマンホールに逃げ込んだ彼は1237個の電球で照らされた地下室に隠れ住み始める。「見えない人間」として社会の外から観察することで初めて自分自身を見つける。
読みどころ
- 「透明性」が物理的ではなく社会的抑圧を指すメタファー
- ブラインドボクシングシーンの鮮烈な開幕
- ハーレム・ルネサンスを背景にした歴史的厚み